日本循環器協会 会員の皆様
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、日本循環器協会の活動に多大なるご理解とご尽力を賜り、心より御礼申し上げます。
昨年も本協会では、循環器疾患に苦しむ患者さんを一人でも多く救うこと、そして循環器疾患に罹患する国民を一人でも減らすことを目標に、会員の皆様一人ひとりの主体的な行動によって、数多くの事業が展開されました。多忙な日常診療や業務の合間を縫い、また必ずしも潤沢とは言えない資金的環境の中にあっても、各会員の熱意と創意工夫により、これらの活動が実現してきたことに、深い敬意を表します。
例年通りのCOCORO、COCORO Voiceの発行をはじめ、「急性冠症候群患者を対象とした地域連携クリニカルパス」に関する全国調査結果の公開、「実地診療下での心不全診療実態調査」の実施、「Kanagawa Model」に代表されるACS患者再発予防を目指した新たな地域連携パスの始動など、臨床現場のunmet needsを的確に捉えた取り組みが進められました。
また、国民・患者さんに向けた啓発・支援活動として、「健康ハートの日」の様々な取り組み、女性の循環器疾患の啓発活動としての「Go Red for Women in Japan」、心筋症・心臓弁膜症啓発月間やウィークにおけるインフォグラフィクスの発信、心筋症啓発ビデオの公開、脳卒中・循環器病に関する国民の知識調査、「ACS患者手帳」の普及、「循環器のニーズ見える化プロジェクト」のリリースなど、多面的な情報提供を行うことができました。
さらに、患者さんの声を循環器医療により直接反映させる取り組みとして、「みんなのWA」を中心に患者会との連携も着実に進展しました。循環器学会学術集会の場において患者会ブースを設置するなど、医療者と患者さんが同じ場で対話し、相互理解を深める新たな試みは、今後の循環器医療の在り方を考える上でも大きな意義を持つものと考えております。
次世代育成や社会連携の面では、小学生医療体験イベント「健康ハートフェス2025 in 横浜」の開催、YouTubeヘルスとの協働による心筋梗塞・心停止時の対応動画の公開など、循環器医療を社会全体で支えるための活動も広がりを見せました。
人材育成においては、1万7,288人に達した循環器病アドバイザーの誕生、循環器エキスパートアドバイザー制度の始動、心不全療養指導士を対象とした症例報告書作成支援セミナーの開催など、医療・非医療を問わず循環器医療を担う仲間の裾野が大きく広がりました。
ここに挙げた取り組みは、昨年の活動の一部に過ぎませんが、いずれも会員の皆様がそれぞれの立場で「何がまだ満たされていないのか(unmet needs)」を考え、自ら解決策を模索し、行動してくださった成果です。決まり事を単に遂行するのではなく、自発的な行動によって本協会の活動が支えられていることを、改めて強く実感しております。
本年も、日本循環器協会は、現場発・社会発のunmet needsに真摯に向き合い、柔軟で実行力のある団体として活動を続けてまいります。会員の皆様一人ひとりの挑戦と連携が、循環器医療の未来を切り拓く原動力です。
結びに、会員の皆様のさらなるご活躍とご健勝を心より祈念するとともに、本年も変わらぬご支援・ご参画を賜りますようお願い申し上げ、新年のご挨拶といたします。
日本循環器協会
代表理事 小室一成